私立医学部の英語の特色
私立の医学部は、各大学ごとに試験内容・難易度が様変わりする。
こと英語に関してはそれが顕著で、国立より難しいこともあるほどだ。
そのため、私立志望の人は各大学に合った対策を取る必要がある。
以下では、有名な私立医学部の英語について解説する。
もし受験予定の人は参考にしてもらいたい。
引用:http://www.med.keio.ac.jp/about/campus/index.html
東京慈恵会医科大学
東京慈恵会医科大学の医学部入試は、試験時間が60分で配点は100点となっている。
他の科目と配点は同じだが、試験時間が少し短いことに注意が必要だ。
問題数も多いため、もたもたしていると全部解けない可能性がある。
英語試験の傾向だが、全体の約7割が文法や語彙についての問題で構成されている。
長文問題と英作文もそれぞれ1問ずつあるが、やはり英単語・文法の対策に比重を置きたいところだ。
試験の難易度そのものは決して高くない。
高校の英語が身に付いていれば十分解ける内容である。
むしろ他の科目より難易度が低いため、英語で得点を稼いでおきたい。
順天堂大学医学部
順天堂大学医学部の英語は、試験時間が80分、配点は200点となっている。
特に配点の割合が大きいため貴重な得点源になる一方、取りこぼすと合格が危うくなる。
試験時間は80分のため、読解力や速読力も必要だ。
ただし、俗に言う奇問の類はいっさい出題されない。
あくまでベーシックな問題のみである。
問題構成は長文の読解が4問と英作文1問の全5問で、特に英文法や長文読解力が重要だ。
そのため、日頃から英文法や長文の問題をこなしておきたい。
問題は英作文だ。
順天堂大の英作文は、私立医学部の中でも特に難易度が高い。
テーマは一般的なものが多いが、英語の語彙力・表現力が求められる。
日頃から練習を重ね、スラスラ書けるようにしておきたいところだ。
慶應大学医学部
慶應大学医学部の英語は試験時間が90分、配点は150分だ。
難易度は非常に高く、私立医学部の中では最高水準の英語力が必要になる。
基礎を固めるだけでなく、大学の英語もしっかり身に付けておくべきだろう。
英検1級に合格できる程度の英語力が無ければ、やや厳しいといえるレベルかもしれない。
試験内容はベーシックで、和訳問題や長文問題で構成されている。
しかし、上述のとおり難易度が高く、時折難解な単語・文法が出てくることに注意が必要だ。
英語力を高めることも大事だが、過去問をやり込み、問題そのものに慣れておくといいだろう。
日本大学医学部
日本大学医学部は配点が100点だが、入試方法によって試験時間が異なる。
気になる人は事前に確認しておくといいだろう。
ただ、どの入試方法でも試験時間はさほど長くない。
読解力や速読力が求められるのは他の大学と同じだ。
試験は8つの大問で構成されている。
特に対策しておきたいのは読解問題で、医療系の英単語・文法の知識が必要になる。
もし受験するなら、日頃から医療系・自然科学系の英単語と文法を重点的に勉強してほしい。
論文や書籍を読み、慣れておくのもいいだろう。
なお、試験の難易度自体は標準レベルで、奇問・難問は出題されない。
基礎を固めつつ、医療系英語の対策をすれば十分解ける水準だ。
まとめ
各私立医学部の英語試験の傾向を以下にまとめる。
- 東京慈恵会医科大学は文法と語彙問題対策が必要
- 順天堂大学医学部は重点的に英作文を対策すべき
- 慶応大学医学部は大学レベルの英語力が求められる
- 日本大学医学部は医療系の単語と文法の勉強が欠かせない
各大学ごとに傾向が異なるので、志望大学に合わせた英語学習をしてほしい。